「褒美とやりがい」

- コンサルタントの独り言 -
2014年12月08日

昔から馬の鼻先に人参をぶら下げると、馬は大好物の人参に食いつこうとして全力で前進しようとする。このように魅力的な「ご褒美」を見せれば、それに向かって誰でも一生懸命頑張るものだといわれている。

このように外部から何らかの報酬を提示する、または、目標を達成しないと罰を与えるというように「アメ」と「ムチ」によって喚起されるモチベーションのことを外発的モチベーションという。日常でも給与が上がればうれしいし、逆に下がれば転職を考えたりするでしょう。この外発的モチベーションは我々の日常生活に深く関わってくるものです。

一方で我々のモチベーションに深く関わってくるもので「やりがい」というものがあります。何かに「やりがい」をもって取り組んでいるときは、何かの見返りを期待しているのではなく、取り組んでいることから得られる満足を求めているのです。

この様に、取り組んでいることに対する「好奇心」「興味」「問題意識」によって喚起されるモチベーションは内発的モチベーションと呼ばれます。給料や待遇がいくら良くても、やっている仕事に何の「好奇心」「興味」「問題意識」も持てずにいたら「やりがい」は湧いてこないでしょうし、それを続けていくモチベーションもやがて減退していくでしょう。

先立つものがなければ困ってしまうが、先立つものだけでは続けていくことが難しい。

モチベーションを語る上では、外発的モチベーションと内発的モチベーションのバランスをよく考慮することが大事である。

今こそ、「何のために働いているのか」「何で役に立ちたいのか」という自分自身に対する価値観を整理熟慮してはどうでしょうか。

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文/島崎淳 (Jun Shimazaki)