パタンナーに必要なスキル

- アパレル業界ニュース -
2014年09月21日

パタンナー

パターンメイキングのスキル

パタンナーは就職の際には実務経験が求められる事がほとんどなので、パターンメイキングのスキルは必須でしょう。
平面のデザイン画から、デザイナーの意図した通りの立体の服になるように、正確にパターンをおこす技術が求められます。
フラットパターンメーキング(平面製図法)と、人台に布をカットしながら止め付けて立体的なパターンメイキングを行うドレーピング(立体裁断法)のどちらもできることが必要です。

また、サンプルのパターン修正や、量産のパターン作成等、さまざまなパターンのスキルが必須となるでしょう。
デザイナーが「これをつくりたい!」という時などは、現物からパターンをおこすスキルが必要になる場合もあります。

また、コンピュータによるパターン製作、CAD経験などを求めるケースも多くあります。

縫製・裁断・素材・デザインの知識

服を立体の形にする為には、ファッションの深い専門知識が必須です。
縫製や裁断のプロセスは、実際の縫製工場での生産ラインを考えて型紙をおこすのに必須の知識です。
また、素材は伸びたり縮んだり、強度が弱かったりと生地によってさまざまな特性があり、それを計算してパターンを作らなければなりません。
加工がしやすい縫製のしかたや、生地の効率的な使い方を考え出すのもパタンナーの重要な仕事です。

グレーディングのスキル

1サイズのみ作られたパターン(マスターパターン)から、大小の各サイズに合わせて量産用に型紙を作るのがグレーディング。
CADがない場合はパタンナーが手作業で行う場合もあります。

緻密さ・正確さ

デザイナーが感性と表現力が重要である一方、パタンナーはミリ単位で調整してゆくので、緻密さと正確さ、手先の器用さが必要です。
例えば、新しいトレンドの袖のふくらみ具合を立体化するのは至難の業。
デザイナーが求めている形を納得のゆくまで作り上げるには、緻密な技が重要です。

理解力・コミュニケーション能力

パタンナーはデザイナーとタッグを組んで仕事をします。
デザイナーが描いた平面のデザイン画を、立体の服にする為に設計図である型紙を作ります。
デザイナーが意図している事をデザイン画から100%読み取るのは至難の業。
若いデザイナーなどは、型紙の指示をするのに言葉が足りない事もしばしば。デザイナーの意図を積極的に理解しようとする姿勢と、どんなデザイナーでもうまくつきあってゆくコミュニケーション能力がとても重要です。

パタンナーに関連する資格

必須ではありませんが、求められる事の多い資格です。

パターンメイキング技術検定
CAD利用技術者検定
洋裁技術検定
和裁検定試験
ファッションビジネス能力検定試験

特に近年PCでパターンを制作する事が多くなって来たため、パターンメイキング技術検定は取得するとよいでしょう。

パターンメイキング技術検定とは…
(財)日本ファッション教育振興協会が実施する検定試験。
ファッション業界で活躍するパターン技術者の育成を目的としており、デザイン画をもとに洋服などの生地のパターン(型紙)を正確に作成するための技術と知識をテストします。レベルに応じて1~3級までの試験が実施されます。

一次試験では2・3級とも理論と製図の試験をし、一次試験の合格者のみが、二次試験を受けられます。二次試験はボディを使用しての実寸による実技試験で、フラットパターンメーキングまたはドレーピングのいずれかを選んでの受験になります。
1級はパターンメイキング技術を習得し、アパレル企業のパターンメイキング部門などで、実務経験を5~6年程度積んだレベルを想定しています。