国内・外資系ブランドのそれぞれの働き方

- アパレル業界ニュース -
2014年09月21日

外資

意外と全然違う?国内アパレルと外資系アパレル

ひとくちにアパレルといっても、日本の国内アパレルと外資系アパレルブランドには大きな差があります。
大きな違いは、モノをつくっているかつくっていないか、という会社の仕組みの違い。
これによって大きな差が生じてきます。

まず日本のアパレルは、国内で商品企画し、服を生産して日本国内(または海外)で売るのが基本です。日本で何が売れるのかをリサーチし、日本人のテイストや品質に合わせてモノ作りをするのが一般的。

一方外資系ブランドは海外で企画した商品を海外で生産し、世界中の店舗に出荷して売る。日本の会社は基本的にはそこから日本用に仕入れて売ります。よって日本ではものづくりはほとんどしません。

また、会社の仕組みも違う場合が多くあります。外資系アパレルブランドは日本のアパレルと違って、すべての重要な決定権が本国にあり、日本は決め事に関していちいち本国にお伺いを立てなければならない場合が多いようです。

その他にも色々違いがあるので、具体的に見てみましょう。

違いの具体例

■ 評価の違い
日本のアパレルは店舗やチーム全体の売上げが評価される場合が多いですが、外資系アパレルブランドは個人の売上げも評価される場合が多い傾向にあります。

■ インセンティブ制度の違い
日本のアパレルは、インセンティブは賞与に反映される、またはない場合が多く見られますが、外資系アパレルブランドは賞与とは別にインセンティブが与えられる傾向にあります。

■ 服装の違い
外資系アパレルブランドは、販売員の制服が貸与されたり制服代が支給される場合が多くありますが、日本のアパレルは個人が社割で購入する事が多いようです。
日本のアパレルは頻繁にファミリーセールが開催され、社員向けの特別セールも多いので、沢山買ってしまうかもしれませんね。

■ MDの違い
MD(マーチャンダイザー)は日本のアパレルと外資系アパレルブランドでは大きく仕事が異なります。
日本ではMDは企画から売上げまで、モノを作って世に送り出す一連の流れを担当しますが、外資系アパレルブランドは、バイヤーとしての側面が強くなります。

■ 海外ブランドはデザイナー、パタンナーの採用がきわめて少ない
近年海外ブランドの日本のライセンス事業はどんどん少なくなっており、デザイナー、パタンナーの採用はほとんどなくなっています。
三陽商会のバーバリーもライセンス契約を2015年で終える発表を出しましたね。
海外ブランドの日本でのモノ作りはどんどん先細りしているのが現状です。

■ 外資系ブランドは休みが取りやすい
これは本社に多い例ですが、外国は長いバケーションを取る習慣があるので、2週間くらいの夏休みを取るのは普通。日本の企業よりも気兼ねなく休みが取れてよいですね。

■ 語学力
日本のアパレルではあまり語学力は要求されませんが、外資系アパレルブランドは、本社はもちろん、販売員も店長クラスになると語学力が要求されることがあります。
外資系アパレルブランドでは、本国への研修や顧客を連れての海外ツアーなども行われるので、英語ができると重宝されます。

■ 転職のしやすさ。
外資系ブランドは数年で転職するのもざらなので、日本のアパレルに比べて比較的転職がしやすい傾向にあります。
一方、日本のアパレルはまだまだ終身雇用制の名残がある会社もあるので、たくさん転職をしていると、「あまり信用できない」と思われてしまう場合もあります。

日本のアパレルと外資系アパレルブランド、同じアパレルでも全然違う点が多いですね。どちらが自分に合っているのか、十分に調べて、こんなはずじゃなかった!という事のないようにしましょう。