かわいい社員には旅をさせよ

- コンサルタントの独り言 -
2022年10月01日

先日、新聞に副業に対する企業意識調査で「副業を認めている企業」が18%、「今後も副業は認めない」が36%、「条件さえ整えば認める」が37%で64%の企業が容認の方向へ傾いている。認める理由に多いのが「収入増につながる」。認めない理由の多いのが、「長時間労働を助長」「情報漏洩のリスク」となっている。

一方社員側は「副業経験あり」が33%。「副業に興味あり」が88%と関心度は高い。実例としてはK社は、本業に支障がないよう時間外での就業とし、本人の成長と会社への還元を目的に掲げた。また本業と全く関係のない仕事に就く人も多い。自らのスキル向上や視野を広げる為に副業を希望する働き手が徐々に増えている。

一方、経営側は「本業がおろそかにならないか」「転職につながるのではないか」などと考え、副業容認に二の足を踏みがちだ。導入後、「かえって本業で手を抜けなくなり、自分の会社の芝が青く見えるようになっている」「社外で得た知見を本業に生かす事例が増え、社内で情報共有しいい刺激になる」という声を耳にし、内弁慶でなく社外に積極的に出て経験して欲しい声が広がり、若い世代を中心に1つの会社で働き続ける「就社意識」が薄れていく中、社内に囲い込もうとすれば、かえって離職を誘発するリスクもある。

すなわちかわいい社員には会社の枠を超えて旅をさせてはどうかと考える。

文/島崎淳 (Jun Shimazaki)