「不安定時代に生きてきた20代若者たち」

- コンサルタントの独り言 -
2018年05月01日

2019年新卒説明会も3月より解禁になり6月内定獲得に向け活動が始まった。最近の20代社員の特徴として“まじめできちんと仕事をするが、”指示待ちでリスクを取らない”と評価されているようである。この20代には、「ゆとり世代」「ミレニアル世代」と名前がつけられている。彼らが育ってきたのが、バブル崩壊、阪神大震災を経験し、親世代がリストラに遭う姿を多く見て将来の明るい展望が描きにくかった世代といえる。高度成長期を知っている世代からすれば、何が彼らのモチベーションの源泉になるのかがわかりにくいのが実態である。わからないからといって、放置するわけにもいくまい。せっかく採用した新入社員をいかに戦力化していくかが企業にプレッシャーがかかっている。

一方、仕事に対する考え方は、「社会の役に立ちたい」という気持ちが強いようである。ところが会社は、売上や利益の会社自体の成長だけを優先しているように見え本音と建前のギャップを感じさせてしまうようである。

会社の選択理由は「能力・個性を生かせる」が高く、「会社の将来性」は下降傾向。働く目的は、「楽しい生活をしたい」が高く、「社会に役立つ」は下降傾向にある。これは「社会のために役立つのは、会社でなくてもNPO,ボランティアでできる」と感じさせることにつながる。

この世代は、バブル崩壊、リーマンショック、阪神・東日本大震災と成長一本やりでなく様々な外的社会問題を受け生き抜くこと問題意識が強い世代と考える点から内に秘めた高い欲求をいかに切り開くかが鍵と考える。

文/島崎淳 (Jun Shimazaki)