「孤独リスク」

- コンサルタントの独り言 -
2018年10月01日

先日、新聞に孤独はたばこや肥満より健康への悪影響が大きいと。欧米を中心に「孤独」を問題視する動きが広がっている。これは孤独になるとストレスが増し、体に負荷がかかるといわれている。米国の研究では、孤独が健康に与えるリスクは煙草を1日15本吸うことに匹敵するということから心臓発作のリスクを32%上昇させるとの研究もあるようである。孤独とは支える人がいない寂しいと感じる状態を指す。増える要因としては、核家族が増え、地縁や血縁といった人とのつながりが薄れる。特に都市部で進行し、深刻なのが中高年男性。終身雇用と長時間労働で社内の縦関係の中に居続けると、肩書を離れた水平的コミュニケーションが苦手になる。60歳以上を対象にした内閣府データでは、「同居の家族以外に頼れる人」として「友人」を挙げた人は米国とドイツが45%。日本は19%

のようである。老後に必要なのは、カネ以外にコネとネタ。コネは人とのつながり、ネタは趣味などの生きがい。今から「夢中になれるもの」「社会が求めるもの」「得意なもの」の中からネタを探し、その過程で会社の外での「コネ」をつくる備えが必要である。思えば最近定年後の60代後半の先輩からの誘いが多い。

文/島崎淳 (Jun Shimazaki)