産業競争力維持に向けシニア人材の活用が欠かせない

- コンサルタントの独り言 -
2023年10月01日

労働市場でシニア人材の重みが一段と増している。70歳以上でも働ける企業の比率は2022年に4割となり、この10年で2倍となる。

なかでも建設や小売りでは社員の1割超が65歳以上だ。このように人手不足の解消に向けてシニアの活用が欠かせない一方、労働災害が急増している。また円安で外国人労働者の確保も難しくなっている。

定年が65歳以上の企業も25%に高まった。当初は人件費の負担が増えるとして難色を示していたが人手不足からシニア採用を積極化している。総人口に占める生産年齢人口(15~64歳)の比率は2022年に59%と2000年比で9%低下した。企業が雇用する社員のうち65歳以上の比率は2022年に10.6%と過去最高になった。アメリカで7%、ドイツが4%で2ケタの日本は大幅に高い。

ここで目立ってきたのが労災の急増。60歳以上の労災発生数は2022年3万8千件でこの5年で26%増。体力や注意力の低下で高齢者には避けられないことも多い。今後、国力や産業競争力維持に向けシニア人材活用、女性の労働参加、外国人労働者の確保に向けて国と産業界一体の取り組みが待ったなしである。

文/島崎淳 (Jun Shimazaki)