アパレル業界の販売戦略とは

- アパレル業界ニュース -
2015年04月01日

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アパレルで働くとショップの販売戦略に基づいて日々の仕事を行う必要があります。具体的に、販売戦略とはどのようなものを指すのでしょうか。

1.アパレルの販売戦略とは?

アパレルショップは繁忙期と閑散期があり、繁忙期はお客様の入りが激しいのですが、閑散期にはなかなか集客に繋がらず、売上がたたないという場合もあるようです。安定的な売上を確保するために不可欠なのが、販売戦略です。

販売戦略とは、ショップの売上をあげるための施策のことです。売上は、客数×客単価で求めることができ、この二つの要素をあげることが売上アップにつながります。

なお、客数とは、来店したお客様の総人数のことで、新規顧客とリピーター客の合算になります。また、客単価とは、お客様1人あたりの平均購入金額のことです。ショップの売上総額を、商品を購入したお客様の人数で割ると算出されます。客単価は、お客様がたくさん来ても購入金額が低ければ下がり、お客様が少ない場合でも購入金額が高ければ上がります。

2.どんな施策・戦略を立てる必要がある?

客数と客単価でそれぞれアプローチの仕方が異なります。
まず、客数を増やす、つまり集客のための施策ですが、下記のようなものが考えられます。

●バーゲンやディスカウントセールを行う
価格の安さを前面に打ち出すことにより、お客様の購買意欲を刺激し、入店へのハードルを下げて集客をする方法です。春夏・秋冬のバーゲンのほか、「○点以上購入で〇円値引き」などといったまとめ買いを促進したり、タイムセールや期間限定セールを行います。ただし、バーゲンやセールを行う場合、利益率は低くなるのでその点には注意が必要です。

●ポイントをつける
ショップによっては購入に応じて付与されるポイントカードを発行しているところもあります。新規顧客を増やすためというよりは、リピーター客を増やすための施策になります。

●友達の紹介キャンペーンを行う
友達を紹介してくれた場合にポイントを付与するなどというように、新規顧客を獲得するために既存客を利用して行う方法です。

●メールやSNSを利用する
お客様にメールやSNSを利用してバーゲンなどの最新情報を送ることにより、リピーター客を増やします。また、TwitterやFacebookで積極的に情報を発信することにより、新規顧客の獲得につながる場合もあるでしょう。

●ショップスタッフの接客レベルを上げる
ショップスタッフの接客スキルを磨くことにより、常連客が付くなど、お客様の来店回数の増加が期待できます。

次に、客単価を上げるための施策ですが、下記のようなものが考えられます。

●新商品を販売する
商品の力で集客するという点でも新商品の打ち出しは重要です。また、プロパー期に正規価格で商品を売ることは、客単価を上げるための基本的な施策と言えるでしょう。

●特典をつけて、まとめ買いしてもらう
「この商品を○個買ったら、○%OFF」「○円以上ご購入の方には、ポイント○倍」「1枚○円を○円でご提供。ただしお一人○枚まで」「〇日までの限定!〇〇をお買い上げの方には、〇〇をプレゼント」などというように、まとめ買いしてもらうことで客単価を上げる方法です。ただし、まとめ買いは特典をつけるため、利益率が低くなりますのでその点注意が必要です。

●複数商品を提案する
いわゆる、「松竹梅の販売方法」により、客単価のアップを図ることができます。具体的には、3段階あるいは2段階の価格のものをお客様に提示することにより、高いもの=良いものという認識を利用してより高い商品を買ってもらう方法になります。

3.まとめ

アパレルショップの販売戦略を考える前に、あなたのショップには何が足りないのかを考える必要があるでしょう。集客ができていなくて売上がたたないのか、リピート率が低くて売上がたたないのか、あるいは集客ができていてリピート率も高いけども、1回あたりの購入金額が低くて売上につながらないのか…。足りない部分が見えてくると、対処すべき施策・戦略を立てやすくなることでしょう。