日本のアパレルブランドの評価

- アパレル業界ニュース -
2014年12月28日

日本

日本のブランドは海外でどう評価されているの?

日本では近年、国産の商品が再評価され、高品質で安全な「メイド イン ジャパン」の商品が人気となっています。海外でも日本のテクノロジーは高く評価されており、車などの様々な日本の商品は海外の人々にも広く流通するようになりました。

では、ファッションの場合はどうでしょう。日本のブランドは海外でどのように評価されているのでしょうか。

1970年代からの日本のファッションは海外へ

1970年代は日本のファッションの大きな転換期でした。日本は戦後の復興を経て高度経済成長を遂げ、豊かさと自信を取り戻しました。文化の面でもヒッピースタイルの音楽が人気となり、ジーンズを中心としたファッションのブームも巻き起こります。
そんな背景の中、「イッセイミヤケ」や「ヨウジヤマモト」、「コム・デ・ギャルソン」などの日本のファッションブランドが世界のコレクションにデビューしました。

その頃コム・デ・ギャルソンの川久保玲は山本耀司とともにパリに渡り、1981年にはパリコレにデビューし、日本のファッションを世界に広めました。

レディー・ガガも大好き!世界のセレブに愛される日本のファッション

現在でもコム・デ・ギャルソンや山本耀司のY-3などはファッション界でも常に話題となる人気ブランドですが、トーガやサカイなどの比較的若いブランドもどんどん世界に進出しています。

日本のファッションは、「カワイイ」テイストや「オタク」カルチャーのような欧米の流行とは一線を画したテイストで、世界でもとても注目されています。
欧米ではファッションの主流はレディースは大人っぽくセクシー寄り、メンズは男らしいテイストですが、日本は、よりカジュアルで独特なテイストのファッションブランドが主流です。

特に日本のカジュアルやストリートのファッションは海外セレブのファンも多く、レディー・ガガなどは日本のファッションが大好きな事で有名です。
レディー・ガガは以前、日本の血が入ったデザイナーのニコラ・フォルミケッティを5年間スタイリストとして起用しており、日本に興味を持ち、日本の「カワイイ」ファッションのとりこに。今では若い日本のデザイナーの靴をステージで使用するなど、日本のファッションを公私ともに取り入れています。

世界でも普通に着られている!ユニクロの商品

日本のファッションは、カワイイだけでなく、高品質な事でも世界から高い評価を受けています。
その中でもユニクロは品質が高いのに安いファッションメーカーとして、世界に受け入れられました。同社は現在、世界でも一番有名な日本のブランドといえるでしょう。

ユニクロは、商品の企画と生産、販売までを全て自社で行うSPA (speciality store retailer of private label apparel)というモデルによって低価格・高品質を実現。パリやニューヨーク、上海など世界各地に店をオープンさせ、成功を収めています。

ユニクロの強みは何と言っても「安いのに高品質」。
ファストファッションを老若男女誰もが買う時代の中、ユニクロの品質はその中でも一つ頭が飛び出ています。
高品質を実現できる理由は、会社をあげて高い水準の「品質・安全管理体制」を実施している事にあります。
ユニクロは他社よりもはるかに高い独自の厳しい商品の検査体制を持っています。品質の基準も高く、検品の体制は何重にも行われるように整えられていて、工場→倉庫→店舗での厳しい商品チェックをするフローが作られています。

このような体制をベースに作られた安全で高品質、しかも低価格なユニクロの商品が、日本よりもはるかに品質の基準が低い海外で人気なのは、当然の事かもしれません。
ユニクロの品質面での差別化が世界でも人気の秘密でしょう。

今後も日本のブランドが世界に進出して、日本のファッションに活力が与えられるといいですね。