縁の下の力持ち?ストックのお仕事がアパレルショップに欠かせないわけ

- アパレル業界ニュース -
2015年07月01日

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アパレル業務の中には、商品の在庫数を管理するバックヤード業務というものもあります。「ストックの仕事」とも言われるこのバックヤード業務ですが、具体的にどのような仕事内容なのでしょうか。また、いわゆる在庫管理であるストックの整理をすることはなぜ大切なのでしょうか。

ストックの仕事とは?

バックヤード業務をひと言で言うと、「ショップごとの商品数を在庫管理すること」です。ショップには、商品在庫を置いておく倉庫、ストックルームが設けられています。お客様の要望に応じて、ストックルームから色違いの商品だったり、適切なサイズの商品を出します。このストックルームで働く人はバックヤードスタッフと呼ばれています。バックヤードスタッフの主な業務ついて、具体的に見ていきましょう。

●納品作業
トラックなどで本社や工場から運ばれた商品をストックルームに運び入れる作業です。

●検品作業
納品された商品が正しいか否か、納品伝票との整合の確認を行います。

●在庫整理
特にシーズンごとの棚卸時期やバーゲン時期などは大量の商品が動くため、ストックルームが乱れてしまいがちです。また、商品が決められた棚とは別のところにあったり、商品を入れていたビニール袋がストックルームに溢れるのも日常茶飯事。バックヤードスタッフのみならず、販売スタッフが使う場合もあるので、誰がみてもわかりやすいように、整理整頓されていることが重要です。具体的には、棚上の商品を仕分けたり、棚の前に品番や商品名を記入したシールを貼ったり、S→M→Lといったようにサイズ順に並べたり、通常商品とセール商品の棚を分けたりするなど、さまざまな工夫を行います。

●商品のピッキング
お客様のリクエストに応じて、ストック棚から商品をピックアップします。

●セール商品へのタグや値札付け
通常商品がセール商品に変更した際に、新たに商品にタグや値札を付けます。

●返品作業
お客様から返品があった場合、あるいは検品などにより返品が生じた場合に工場あるいは本社へ返品する手続きを取ります。

●配送業務
通信販売など、お客様へ直接商品を送る場合に、商品を梱包し、配送します。

基本的には、以上に挙げた業務になりますが、ショップによっては、バックヤード業務の中に帳票類の整理、 DM郵送、電話応対、商品の陳列(ディスプレイ)と変更、店内掃除などの業務が含まれる場合もあります。販売員が接客に集中できるようにするため、接客業務以外の業務はすべてバックヤードスタッフが担当するショップもあり、業務の内容はショップによってさまざまと言えるでしょう。

整理整頓で売り上げ向上!?

ストックの仕事のポイントは、「在庫を正しく管理すること」と「ストックルームを整理整頓すること」です。

在庫を管理するということはつまり、在庫数を正しく把握することと言い換えることができます。どのサイズあるいはカラーが在庫として存在してあるのか、またそれはストックルームまたは店頭どちらにあるのかを正しく把握します。そうすることによって、欠品している商品や売れ筋の商品を把握することができ、販売の機会損失を減らすことができます。また、ストックルームを整理整頓することにより、店頭販売で発生したお客様の要望に迅速に対応することができ、顧客満足度を上げることもできるのです。
他にも、厳しい検品を行うことにより、欠陥のある新品、いわゆるB品を発生させる確率が減り、結果的にブランドの価値を高める効果もあるでしょう。。
つまり、成績の良いショップは、在庫管理がきちんとすることによってお客様の欲しい商品を把握し、売り上げにつなげているといえます。

アパレルショップの縁の下の力持ち

このように、バックヤード業務は縁の下の力持ちとして、売上を形成する重要な役割を担っています。接客には自信が無いけど、アパレル商材が好き、ファッションが好き、トレンドを追いかけていたいという人にとってとてもやりがいのある仕事といえます。