マーチャンダイザー(MD)に必要なスキル

- アパレル業界ニュース -
2014年09月21日

MD

売上・計数管理のスキル

MDはブランドの販売計画や予算の管理を総合的に管理するので、数字に強くなくてはなりません。
なにが、どこで、どのように売れているのかを見る売上げ分析の能力は必須です。
昨年の売上げデータなどをもとに、今期来期は何を売って行かなければならないかの計画を半年、1年前から立てるため、事前に細かい客観的な分析をします。
また、売上、利益、損益など、会社の中でキャッシュフローがどうなっているかも把握して予算を管理するので、計数の知識は必須でしょう。

ファッション業界・商品への深い知識

ファッション業界は常に流行が変化します。MDはその変化を先取りして、来年何が売れているかを予測しなければなりません。
デザイナーもトレンド予測が重要ですが、MDはより全体を見て、定番商品など沢山売れるもの、アイキャッチとして少量作るものなど商品の位置づけや数量をどれくらい作るかを決める重要な役割です。

また、商品自体を良く知っていなければ重要な決定はできません。
服や素材、色、縫製技術など、専門的な知識が必須になります。
男性のMDがレディースのブランドを担当している場合など、「そのリボンのかたち、次きそうだよね!」とか、服の形や素材に関する細かい知識を知っている必要があります。

マーケット分析力

MDはトレンドだけではなく、競合他社の情報も常に仕入れなければなりません。
他のブランドで何が売れているか、これから何をしかけようとしているのか、などインターネットでは調べられない情報も入手します。
自分でお店を回って調べるのはもちろんのこと、百貨店の人に話を聞いたり、同業他社の知り合いと飲むなど、自分のコネクションを使ったりさまざまな方法を使って情報を得ます。

企画力

アパレルブランドのシーズンごとの商品の企画は、MDやデザイナー、営業、上層部などと話し合って決める事が多いのですが、MDは全体をまとめるだけでなく、自らテーマや商品を提案する必要があります。
企画の大枠をMDが決める場合が多いので、何を作るかを自ら企画する企画力が必要になります。
特に会社の利益を生み出す定番商品の企画はMDが率先して出すことが多いので、積極的に企画に参加しなければなりません。

コミュニケーション能力

MDは、取引先との交渉や本社内部での打ち合わせの多いコミュニケーション能力が問われる立場です。
本社内部では、デザイナー達と日々打ち合わせをし、商品などについてバトルになる事もしばしば。営業や役員ともさまざまな調整をしなければなりません。
また、外部とは取引先との値段交渉や、工場への納期や品質についての指示・監督の時など、相手になめられないように強く出たり、良い関係を保つよう努力したり、アメとムチを使い分ける技量が必要です。

MDはさまざまな人と人をつなぐパイプ役。
人への気配りも、MDの大切な仕事です。

統率力

MDはコミュニケーション力に加えて、統率力が仕事の鍵になります。
デザイナーやパタンナー、生産管理などが1つのチームで動く場合があり、その全体をコントロールするのがMDの場合が多くあります。
みんなのお父さん、お母さんのように、チーム全体を見てまとめあげなければならない、なんていう事も。

語学力

MDは海外出張も多く、海外生産のやりとりも多いため、英語や中国語のスキルがあると重宝されます。
海外のライセンスブランドのMDなどは、直接本国とやりとりする機会も多い為、英語は必須です。
また、中国生産をしている場合は、工場への指示が中国語になることもしばしば。工場と直接中国語でやりとりできるとスムーズでしょう。