「小売り事業成長の陰りから何が生まれる」

- コンサルタントの独り言 -
2020年09月01日

コンビニエンスストア業界の成長モデルが行き詰っている。2019年度の店舗数は58250店で40年ぶりに初めて前年を0.5%減り、売上高は11兆9240億円で

伸び率は1.3%増と過去10年で最低を記録。ファミリーマートは0.4%減、ミニストップは5.9%減、セブンイレブンも過去5年5%前後の増収を続けてきたセブンイレブンも2.3%増の5兆102億円と過去10年で最低の伸びであった。

従来の積極的な新規出店で総店舗数をいかに増やすか、同時に特定地域への集中出店や画一的店舗づくりで運営効率を向上させることにより成長と高収益を両立してきた。しかし同一エリアに同じ店舗の出店により客の奪い合いが起き、1店舗の1日当たりの平均来店客数は2.3%減の932人と5年連続で前年を下回る。これからは既存店舗でいかに稼ぐかに方向転換していく。

そこでセブンイレブンは画一的な店舗づくりを改め、商品構成は本部主導で決めていたが、住宅地、ロードサイドの立地に応じて商品構成を変えていく。また、人手不足も深刻で「店舗運営の効率化」「省力化」から「レジのない店舗」の実用化に向け顔などの生体認証やスマートフォンのアプリで入退店し、レジを通さずに支払いを済ませる。レジ打ち作業軽減により人不足解消に向けたインフラ整備が進んでいく。

以上のようなコンビニ業界の成長の行き詰まりからアパレルもリアル店舗のオペレーション、ECとの融合施策等の事業構造の転換期から新たな生き残り策が生まれることを期待したい。

文/島崎淳 (Jun Shimazaki)