アパレル業界の転勤事情!アパレル勤務を選ぶ前に知っておきたいこと

- アパレル業界ニュース -
2015年07月01日

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アパレル業界への就職・転職。応募する企業を選ぶ上で転勤の有無は気になるところ。全国の百貨店などでショップを展開するブランドなどの場合、違う店舗への異動は良く聞く話かもしれませんね。今回はアパレル業界の転勤事情は実際どうなっているのか、詳しく見てみましょう。

役割を移る販売員

はじめにショップで働く販売員の転勤事情を見てみましょう。
アパレルの販売員は、社員、契約社員、派遣、アルバイトなど様々な雇用形態がありますが、特に社員の場合、基本的には一つの店舗で数年もしくはそれ以上勤務するのが普通です。

販売員は一つの店舗の中でそれぞれ様々な役割を担当し、一つのチームとして動きます。
例えば、在庫担当、ディスプレイ担当、発注担当など一つの業務カテゴリーを一人の販売員が中心に責任を持って担当することが多くあります。また、販売する商品カテゴリー毎に担当者を決め、担当者を中心にその商品をどうすれば売れるかプランを立てて実行します。例えば、バッグ担当、小物担当、時計担当などのように、売り方の違うものを専門の担当者が展開方法やセールストークを考え、売上に貢献するのです。

販売員はこのような様々な担当を経験し、数年経つとサブになったり他の店舗に異動するという可能性があります。
ただし、店長などのように遠隔地に異動するケースはあまり多くなく、例えば東京であれば都内での異動など、通勤に支障のない程度の異動が多いでしょう。

経験と実績を積む土台として

次にショップの店長のケースを見てみましょう。
アパレルの店長職は比較的転勤の多い職業です。企業やブランドにもよりますが、遠隔地への転勤があることもしばしばあります。
店長はショップの代表として店舗のマネジメントを請け負う大事なポジション。店長によって売り上げが大きく変わるケースも多々あります。そのため、いかに多くの優秀な店長を育てるかということが企業にとっても重要な課題であり、店長に色々な店舗を経験して実力を上げてもらうケースも少なくありません。
また、売り上げ成績のあまり良くない店舗の助っ人として、売り上げを作れる店長をその店舗に転勤させ、店舗の立て直しをすることもあります。

いずれにせよ、店長職は数年を満期としてそれを越えたら店舗を移って行くことが多いようです。
複数の店舗で店長として勤務すると、店長としての経験値が得られるだけでなく、その後のキャリアとしてエリアマネージャーやディストリクトマネージャーへの道も近くなります。
また、様々な経験値のある店長は、本社への異動の可能性も少なくありません。MDやPR、VMDなどはもちろん、本社の色々な部署でお店での実際の経験と実績が重宝されることが多いからです。

職種によって事情のことなる本社勤務

最後にアパレルの本社勤務の社員の転勤事情はどうでしょうか。
アパレルの本社には色々な部署があります。その部署によって転勤の事情は大きく異なります。
転勤が比較的少ない部署としてあげられるのは、デザイナー、MD、PR、マーケティング、バイヤー、仕入れ、生産、品質管理などでしょう。
これらの部署は大きなアパレル企業の場合、多くの本社は東京もしくは関西、名古屋にあり、一つの本社の中にこれらの部隊が集約しています。これらの部署の仕事は、本社でほとんどすべての仕事が行われる為に転勤は多くありません。

比較的転勤の多い部署としては、営業やエリアマネージャー、ディストリクトマネージャーなどが挙げられるでしょう。
大きいアパレル企業は関東と関西、時には名古屋に支社があることがあります。その場合、これらの部署はそれぞれの支社に転勤する可能性があります。店長職と同様に、売り上げを作れる人は時に他のエリアに助っ人として派遣される場合も見られます。

また、アパレル特有の部署ではありませんが、ITやファイナンス、ロジスティックスなどの部署も、支社がある場合には転勤する可能性もあります。

転勤は起こりうるもの

アパレル業界だけに限らず、どの業界にも転勤の可能性はつきもの。店長職の例のように、その後のキャリアアップの糧になることを考えると、進んで他店舗での勤務に立候補してみるのも良いかもしれません。ご自身のキャリアプランや会社の方針と相談することが大切です。