2026.02.25

人生の花

カオリーニョ藤原の「人生の花」を初めて聴いたのは、
神戸の「バー・ゴスペル」
教えてくれたのは店主の大倉カイリさん
自分にとっての音楽の師匠だ

ゴスペルにカオリーニョ藤原氏を連れてきたのは
meets regional 創刊編集長の江さんだったと聞いた
江編集長時代のmeetsは、本当に良いタウン誌だった
街と音楽と店、人が、ちゃんとつながっていた
カイリさんは創刊期のmeetsにミュージックレビューの連載を持っていて
自分はその読者だった

自分が初めてゴスペルに行ったのは、
阪神大震災から3年ほど経った頃
今の場所に移転する前のお店
誌面の向こうにいた人の店に、
後年、客として座っている
人生はときどき、こういう回収がある

震災前の神戸は、華やかな街だった
大阪の若者にとって、
彼女・彼氏ができたらまず行く場所が神戸
ほとんどの人がそうだったと思う

六甲のオールドニュー
舞子のウェザーリポート
夏の週末は夜から須磨の海の家で飲んだり
着飾って三宮で買い物をして、
夜はディスコへ
あの頃の神戸は夜が長く、ワクワクした

震災を境に、夜は早くなり、
どこか静かで、寂しさが残る街になった
もちろん復興はしたし、
物理的には元に戻っている
それでも、空気は元に戻っていない

それは東北の沿岸部を訪れた時にも感じたこと
大きな災害からの復興は、
建物やインフラが戻れば終わりではない
街の記憶や時間の流れは、簡単には元に戻らない

そんな街に合う音楽がある

「人生の花」
演歌の情緒とボサノヴァの洗練が混ざった
演歌BOSSAというスタイル
カオリーニョ藤原の代表曲

カイリさんには、
逆に自分から教えた曲もある
もんた&ブラザーズの「KOBE」
自分が良いと思った曲を
師匠が気に入ってくれたのは嬉しかった
これもまた、ボサノヴァテイスト

街と音楽と人は、時間の中で積み重なる

ゴスペルで聴いた音楽は
神戸という街の歩みと重なり、
自分の中に溶け込んでいく

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