大阪ミナミのお好み焼き屋さんの大将が映画好きで、
日本映画で一番好きな映画は何か、という話になった
自分は『砂の器』
大将は『キッズ・リターン』
確かに『キッズ・リターン』も面白かった
北野映画では、一番好きかもしれない
近年の北野映画に強く見られるバイオレンスの色は、まだ控えめだ
ヤクザは出てくるが、美化されてはいない
むしろ最後は、惨めに死んでいく
石橋凌が演じたヤクザの幹部は、実に良かった
そのヤクザに憧れる主人公の一人、マサル
その気持ちも、浮ついていた若い頃なら抱いてしまいそうな危うさがあって、妙にリアルだった
そして、あまりにも有名なラスト
「マーちゃん、俺たちもう終わっちゃったのかな」
「馬鹿野郎、まだ始まっちゃいねぇよ」
良い青春映画であることはもちろんだが、
この歳になっても、この台詞は胸に刺さる
最近、マサル役の金子賢が、SNSでワードローブを披露して少し炎上しているようだ
ただ、そんな雑音をかき消すくらい、もう一度俳優業を極めてほしいとも思う
まだ始まってもいねぇ、のだから

