2026.05.18

THE SECOND

先週末の「THE SECOND」

優勝はトット

二人は大阪府立旭高等学校時代の同級生
40歳なので、まだ大阪の公立高校に学区制が残っていた世代
ということは第3学区
地元の子なんや
どおりで、高校の時にいたオモロい奴の既視感があった
それがそのまま全国区に届いた感じがして嬉しかった

ただ、自分の中では金属バットが断トツだった
ネタ3本とも攻めていた

1本目は、かなりグロテスクな題材を、異常に細かい知識量で中和するという高等テクニック
普通なら不快になりかねない題材なのに、情報量で笑いに変えていた

2本目は祝日ランキング
平凡なテーマを途中から思想を強めに出すのかなとハラハラさせて
そこに友保のツッコミで皮肉として成立させ、結局、中和させる

そして話題の3本目

アバンギャルド
おそらく、会場もテレビの前も「どこに着地するのか」を固唾を呑んで見守っていた
究極の緊張と緩和
少しアングラ演劇やパンクにも近い
近年の賞レースでは珍しい雰囲気だった

「THE SECOND」全体を通して、毎回、印象的なことがある

煽り映像で、何組かの芸人が意気込みを語る

「1年間で漫才した時間は誰にも負けない」
「1年間で舞台に立つ回数は誰にも負けない」

ベテラン芸人が本気になった時に、安易に「センス」や「質」を語らないのが良かった
むしろ「数」を言う

結局、最後に残る人は、そこなのだと思う
長く続ける世界では、結局、反復になる
そして時々、他人を観ている気がしなくなる
結局、自分もそうだからだと思う

もっと売れても良いのに
そう感じる芸人が何組もいる
でも同時に
ああ、ここが売れ切らない理由なのかもしれない
と思う瞬間もある
笑いより、自分たちの美学を優先してしまう
でも、それが妙に刺さる

「THE SECOND」は使用曲も良い
特にファーストラウンドの出囃子で使われている10-FEETの「2%」は、大会にマッチする

この曲のタイトルの意味は、実はオリジナル版だけでは完全には説明されない
オリジナルの歌詞には「2%」という言葉は出てこない
答えは、湘南乃風をフィーチャーした別バージョンのアウトロ部分で付加される歌詞だ

“俺らの前に礎を今、決して崩れない絆を今、わずかな可能性にかける率  2%
どうせ土に還るならがむしゃらに熱く生きろいま 2%”

つまり、この曲の“2%”とは
成功確率でもあり
生存確率でもあり
夢が叶う確率でもある

ほとんどの人が諦める数字
統計的には無理と言われる数字
でも、そこに賭ける
ギリギリで踏ん張っている側の歌になる
だから「THE SECOND」に合っている

結成16年以上
売れなかった時間
辞めなかった時間
報われなかった時間
後輩に抜かれていった時間
普通なら途中で折れている
でも、まだ2%に賭けている

大会振り返りで流れる、泉谷しげるの「春夏秋冬」も良い

“今日ですべてが終わるさ
今日ですべてが変わる
今日ですべてがむくわれる
今日ですべてが始まるさ”

どの業界の人も、長く続けた人間ほど、最後は確率ではなく執念で立っている

だから「THE SECOND」は面白い
忘れ物をしてきた中年たちの生き様が観られるから

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