今日は鹿児島に出張で来ている
台風一過で快晴かと思いきや、結構しっかり雨が降っている
今日も雨を楽しもう
雨の日は少し世界との距離が変わる
音も匂いも光も、どこか湿っていて、人の気配も無くなる
さて、水曜日のダウンタウンの名作『フューチャークロちゃん』
2017年12月27日に放送された水曜日のダウンタウン2時間SP
あれを観ずして2017年は終われないような大作だった
嘘ツイートをまき散らす実態を暴露した8月のリアルクロちゃんで既にジワジワきていた
そして10月の寝たら起きない王決定戦からは、胎動するベッドという衝撃映像をはじめ、人が生きるということの哀しさが画面に自然と漏れ出していて笑
目が離せないコンテンツに進化していた
クロちゃんは必要以上のカロリーを貪り
ジムで運動してエネルギーを燃焼し
個室の飲食店を予約し
人気スイーツを餌に女の子を口説き
夜中のデートはタクシーで移動し
缶チューハイで泥酔してすべてを忘れる
その逐一をSNSで実況するようにつぶやいていく
そこには多分に嘘が盛り込まれている
しかしそれくらい現実をフィクションにしなければ、クソみたいな現実を生きている姿など人前に晒せないのではないだろうか?
これはSNSで承認欲求全開の投稿をしている人にも通じる
そうまでして、誰かと繋がろうとするクロちゃんの姿は生々しい
クロちゃんが体現しているのは現代都市生活者のブルースである
人は誰でも見られたくない自分を持っている
健康的に見せたい、楽しく見せたい
充実しているように見せたい、モテているように見せたい
孤独ではないように見せたい
クロちゃんはそれがあまりにも下手で、あまりにも露骨で
、あまりにも欲望に忠実だからすぐにバレる
だから笑われる
しかしやっていることの根っこは、私たちとそんなに違うのだろうか?
水ダウはクロちゃんが必死に取り繕うリアルの虚構を剥ぎ取っていく
仕掛け人のレイちゃまが席を外した隙にグラスを舐め回す
フラれた途端に別の女の子にアタックをかける
そこに浮かび上がるクロちゃんの実態は確かにモンスター
不格好で、醜くて
相手にとっては迷惑でどうしようもない
しかし彼の行為を見て「信じられない」と突き放せるほど我々は清廉なのだろうか
少なくとも私はクロちゃんが自分に見えた瞬間がいくつかあった笑
人は誰もが悲しいモンスターなのかもしれない
今回のフューチャークロちゃんに何より心を揺さぶられるのは、愚かさや醜さを抱えながらも
前に進んでいこうとする人間の意志のようなものが周到に演出されているところにある
「未来は変えられないことはないからね」
団長に向かって語るクロちゃんには、不覚にもグッときてしまった
クロちゃんは息を吐くように嘘をつく
欲望に負ける、すぐ取り繕う
反省しているようで、全然反省していない
それでも最後は晒される場所に戻ってくる
最低なのに逃げない
そこに芸人という仕事の業がある
ラストでドッキリと気づき、
枯葉でカモフラージュした、いかにもな落とし穴の場所に
レイちゃまに誘われるがまま自ら落ちる芸人魂
穴から這い上がってきた時の本気泣き
その時にBGMでかかる徳永英明のレイニーブルー
この感動はなんだろう

