2026.08.20

定年

企業の定年制度が変わり始めている

これまでは60歳で一度定年退職し、その後は嘱託社員などとして再雇用されるのが一般的だった

同じ会社で同じような仕事をしているのに、雇用形態が変わり、給料が大きく下がることも珍しくない

しかし最近は、定年そのものを65歳や70歳まで延ばし、60歳を過ぎてもそれまでに近い雇用条件で働ける制度を導入する企業が増えている

明治安田生命は2027年度から「働き方選択型70歳定年制度」を導入する予定である

厚生労働省の調査でも、65歳以上を定年としている企業と定年制そのものを廃止した企業を合わせると34.9%
すでに3社に1社を超えている

自分が社会に出る前は、55歳定年の会社が多かったように思う

1986年に60歳定年が努力義務となり、1998年には60歳以上の定年が義務化された

その後、年金の支給開始年齢が段階的に65歳へ引き上げられるのに合わせるように、高齢者の雇用制度も変わっていった
現在は、企業には希望者全員について65歳までの雇用機会を確保することが義務付けられている
さらに70歳まで働ける環境を整えることも努力義務になっている

55歳だった定年が60歳になり、今では実質的に65歳になりつつある
おそらく、そのうち70歳まで働くことも珍しくなくなるだろう
その頃には、「定年」という概念そのものがなくなっているかもしれない

考えてみれば、ある年齢になった瞬間に一律に働く能力がなくなるわけではない
同じ65歳でも、体力も健康状態も頭の回転も仕事への意欲も人によってまったく違う
逆に若くても、新しいことを学ばなくなれば仕事をする能力は衰えていく

これまでは戸籍上の年齢で、人間の働く能力を大雑把に区切ってきた
しかし人生が長くなり、健康寿命も延びれば、それでは辻褄が合わなくなってくる
これからは戸籍上の年齢より、生物学的な年齢の方が重要になっていくのではないか

もちろん、70歳まで働ける社会と、70歳まで働かなければ生活できない社会はまったく違う
働きたい人が働き続けられ、辞めたい人は辞められる
それが理想だと思う

年齢ではなく、その人が今何をできるのか
定年がなくなる社会の到来は近い

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