ファッションのリユース市場が拡大している
矢野経済研究所が発表した調査によると、2025年の国内市場は1兆4,100億円
前年比10.2%増だったという
新卒採用の選考で学生と話していても、それは実感する
自分が話を聞く学生の9割以上が、古着やリユースを活用している
もちろん、ファッションの仕事を志望する学生たちなので、若者全体の数字ではない
それでも、ほとんど全員と言っていいほどだ
古着といっても、いわゆるヴィンテージばかりではない
最近のブランドの洋服を、リユースショップやフリマアプリで買う
新品とリユースを、ごく自然に組み合わせている
理由を聞くと、様々だ
誰かが着たことで生まれる、こなれた感じが好き
今は販売されていないモデルを探している
少しでも安く買いたい
限られた予算で、ワードローブを増やしたい
古ければ良いわけでも、安ければ良いわけでもない
欲しい服を探した先に、たまたまリユースがある
そんな買い方も珍しくないようだ
自分たちの時代にも、古着ブームはあった
ヴィンテージデニム、ミリタリー、ワークウェア
年代や生産国、タグやディテールに価値を見いだした
その服が持つ歴史や、背景にある文化も魅力だった
今も、そうした楽しみ方はある
ただ、学生たちの話を聞いていると、今回の広がりは、もっとシンプル
新品を買うか、古着を買うか
こちらが思っているほど、本人たちは区別していないようだ
SDGsという言葉や、環境への意識が浸透してきたこともあるのだろうか
まだ着られる服を捨てることへの罪悪感
次々に買っては手放すことへの、ちょっとしたためらい
あるいは、新品への気恥ずかしさもあるのかもしれない
買ったばかりの服の、まだ自分になじんでいない感じ
少し着込まれた服の方が、気負わず着られることはある
ただ、全員が環境のことを考えて買っているわけではない
安いから買う
格好いいから買う
欲しかったものが見つかったから買う
それぞれの理由で服を選んだ結果、誰かの服が次の誰かに渡っていく
そんな自然な循環の方が、長く続くのかもしれない
新品を売る側からすれば、競争相手は他のブランドだけではなくなった
去年、自分たちが売った服も、今シーズンの新品と並んで選ばれている
それでも、新しい服が生まれなければ、いつかの古着も生まれない
今、学生たちが探している販売終了のモデルも、かつて誰かが新品で買った一着だ
新品であることだけでは、選ばれる理由にならない
何年か後にも、誰かが探して買いたくなる服
新品を扱う側にも、そういう時間の長い視点が必要になっている
結果、本物思考が強まるのだと思う

